プリンとスプーン








「うまい事やるとキレーやねんで。見とき岳人」

「?」


スプーンをくわえている岳人に呼びかけると忍足は嬉々として指に力を加えた。
お馴染みの薄い黄色のおやつにはなめらかな線が出来る筈だった。



「あれっ・・・!?」


もう一度同じラインをなぞってみる。
別の所からもう一度。



「なんでや!!?」



忍足はさぞ悲劇でも起こったかのように叫んだ。



「何やってんだよ侑士!」

訳わかんねーとでも言いたそうに岳人は唇を尖らした。


「綺麗にならんねん・・・同じプリンやのに何でやろ・・」

「だから何が綺麗になるんだよ?」

「スプーンのあとや」

忍足は真面目な顔でプリンを見て言った。

岳人にとってはプリンで大事なのは味なのでどうでも良い話だったが。



「なんでや・・」

忍足はまだ考えている。

岳人はその間に自分の分のプリンを食べ尽くしてスプーンとカップを台所へ持って行った。



「くだらねぇ事考えてんなよ。さっさと食って何かして遊ぼうぜ」
おやつが済んで暇になった岳人は忍足の思考を止めようとするが忍足は謎を解明してくて仕方が無いようだ。





「侑士〜〜〜」

飛びついて強制終了させようかと思ってきた岳人だ。

しかし忍足は急に「そうか!」と顔を上げた。


「スプーンが悪いねん!」

「おい・・うちのスプーンに文句付けんなよ・・・」

岳人は不機嫌だが忍足は得心がいって上機嫌である。



「このスプーンじゃ力の入る場所が均等じゃないからデリケートなプリンが破れてしまうんやて!」


忍足は頷きながら言う。

自分に相槌を打っているのだ。

そしてふと思った。



”相性”ってこういう事なんや



岳人と俺はどうなんやろう

人間なんて不変のもんやないからなぁ・・

片方でも変わったら駄目や

まだ大丈夫なんかな?



「なぁ岳人・・ 俺が変わったらダブルス止めるん?」

岳人は は? という顔をした。



「合わんようになったらどうする?」


「何だよいきなり・・何でプリンが俺達の解散の話になるんだよ・・」

岳人の機嫌は先程より更に悪くなった。


「いや例えばの話や。・・・岳人気ぃ合わん奴なんか嫌がるんとちゃう?」


「まぁそうだけど・・・」

岳人は眉を寄せた。



「侑士は今のままじゃいれないと思うのか?」

「いや、俺はあんま変わらんと思うよ」

あんな事を訊いた割にあっさりとした答えを聞いて岳人は途端笑顔を見せた。


「大体俺に合わせてくれたのは侑士だろ?・・だったら俺が変わっただけなら大丈夫じゃん?」

器用さを褒められとるんかな、と忍足は複雑に思ったが笑って頷いた。



岳人の為ならどんなにでもなれる自信があったので──










END















バカップルか・・・・・。
最近の私の不満です・・
上手くいかないんです・・・!(プリン)
そしてプリンを食ってて思いついた話。
そして画像はプリンとチェリー・・・
なんとかスプーンだと思って下さい。










ブラウザデモドル HOME



本・漫画・DVD・アニメ・家電・ゲーム | さまざまな報酬パターン | 共有エディタOverleaf
業界NO1のライブチャット | ライブチャット「BBchatTV」  無料お試し期間中で今だけお得に!
35000人以上の女性とライブチャット[BBchatTV] | 最新ニュース | Web検索 | ドメイン | 無料HPスペース